※当サイトは一部「PR」を含みます。

発達障害コミュニケーション指導者の講義を受けて思ったこと

発達障害コミュニケーション指導者の資格をとろうと思って、岡山で行われた集中2日間集中講座に行ってきました。

参加者は医者や看護師・療育関係者もいるといった中で、あまり勉強をすることもなくグレーゾーンで生きにくく過ごしてきた私も交じっての講義でした。

まだレポート提出して間もないため認定されるかどうかわかりませんが、それよりもこの講座によってスッキリとした部分が多かったので少しだけお伝えしようと思います。

※その後に発達障害コミュニケーション指導者の資格をいただくことができました。

発達障害 中学生 勉強

発達障害コミュニケーション指導者とは?

まずこの「発達障害コミュニケーション指導者認定講座」についてですが、一般社団法人日本医療福祉教育コミュニケーション協会というところが主催して認定している資格です。

この協会の発起人が代表理事をされている河野政樹先生という、医療型障害児入所施設わかば療育園の園長もされている小児科医の先生。

今まで発達障害の子供に接するときに専門的な資格がなかったので、正しい知識をもってコミュニケーションが図れるようにと設立された資格です。

この2日間集中講座は資格をとるとらないは置いといて、実際の医療支援現場で起こっている事例などから「こんなときはどうするか?」といった場面ごとに具体的なお話がたくさん聞けるのでとてもスッキリします。

発達障害に対して机上でアレコレと考えてしまいがちですが、この講座ではそんな今までの考え方がたぶん180度変化すると思います。

それくらい為になるお話しで、会場も常に爆笑の渦でした。
(なんで爆笑?と思われるかもしれませんが、行けば分かります)

発達障害コミュニケーション指導者の講義で学べること

発達障害コミュニケーション指導者

この講座で学べるカリキュラムには5つの項目があり、それぞれの知識についてとても深く勉強をすることができました。

  1. 発達障害の特性について
  2. 発達障害児者への基本的な配慮
  3. 障害特性に対する関わり方
  4. 発達障害に関わる基本的な法制度
  5. 発達障害児者への医療

深く勉強ができたといえばそうなのですが、この講義はまた少し違います。

現場で起こっている出来事を元にしながら対応策を教えて頂けて、聞いている方は「あ~それでいいんだぁ」という腑に落ちる説明になっています。

しかもさすがに発達障害について詳しい講師で、どう関わっていけばいいのか実践していらっしゃることもあって発達障害で悩んで暗くなる必要はないっていうことに気付かされる講義です。

発達障害コミュニケーション指導者

どうしても「障害者」というイメージになりがちですが、まったくそんなことを気にする必要はなく常に明るく前向きに考えることがいちばん大事ということが伝わってきました。

親が暗くなっていると子供まで塞いでしまいますので、そうならないためにも明るく発達障害に取り組んでいくことを心掛けていきましょう!

発達障害コミュニケーション指導者2日間集中講座で学んだこと

発達障害コミュニケーション指導者

「認められる」「褒められる」「大事にされる」

この3つがとても大事だそうで、とくにいちばん最後の「大事にされる」ということができていないことが大きな問題なんだそうです。

子供は一生懸命に存在して自分の考え方をしっかりと表現しているので、まずはそのことに対してしっかりと認めてあげる。そして「よく気がついた」と肯定した上で、その気づきに対してしっかりと褒めてあげる。

そして「何でできないの!」ではなくて「信じているから大丈夫」という声掛けをしてあげることによって、子供が初めて大事にされていることに気が付ける。

心の状態が悪い話は、相手の心も悪くなる。

心の状態が良い話は、相手の心も良くなる。

こんな事例があったんだそうです。

発達障害の中でも「行為障害(CD)」のある子供が家族に暴力を振るっていて、その家族はさんざん悩んでいたんだそうです。

そこで家族に対して、こんなアドバイスをしたそうです。

「家族も親戚もみんな、その子の良い所を10個ずつ紙に書き出してください」

「全員で10個ではなく、ひとりが10個ずつです」

そしてある日、家族や親戚みんなが書いた自分の良い所が書かれた紙を見せられてピタッ!と暴力を振るわなくなったんだそうです。

「認められる」「褒められる」「大事にされる」

とくに「大事にされる」という部分を子供に伝えることによって、子供は初めて「家族や親戚の温もり」がわかったというわけです。

子供が「温もり」を感じることなく育てると、将来はこんな良くない事態にも発展するというお話です。

私もこのお話を聞いて、家族の影響は大きいんだと感じました。

様々なデータから、発達障害は持って生まれたものが4割影響していて、残りの6割については育ってきた環境によるんだそうです。

たしかに私が2人いるとして別々の環境で10年20年育ったとしたら、たぶんまったく別の人格の人間になっていると思います。

家族の育て方というのは、発達障害のその後に大きく影響していることがわかりました。

家族の対応の仕方

発達障害コミュニケーション指導者

「色鮮やかな色素を持つ食べ物がADHDを誘発することに大きく関わっている」

これは世界の関連機関が口を揃えて言っているそうなのですが、テレビコマーシャルを見ても色素だらけの食べ物が宣伝されています。番組には当然スポンサーが付きますが、それとこれには大きく関係がありそうですよね。

私からはここまでしか言えませんが、そういうことです。

せめて家族が意識をして、そういう食べ物は与えないような工夫をしてください。

それから家庭指導のコツとして、7つのことに注意してみてください。

  1. 発達障害があると過敏なので、感情と共に早口や大きな声には注意してください。
  2. 自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害)の場合はやらないほうがいいですが、基本的に目線を合わせることが大事です。しかし場合によってはあいまいな表現を心掛けてみてください。
  3. 良い行動をしたときには、大げさなほどリアクションをとって褒めてあげて下さい。
  4. この場所は何をする所か?を理解させるために、食事・遊び・学習の場を分けてください。
  5. 「ダメ」を言うときには、今やっていることを禁止しないでください。それよりも「これから~します」といった肯定的な表現をして下さい。
  6. 終わりの予想がつくように「あとどれだけ」を伝えるようにしてください。
  7. 一度に多くの指示を出さないように気をつけてください。

私が偉そうなことは言えませんが、これは発達障害コミュニケーション指導者講座で習った家庭で即実践のできる事ばかりです。少しでも家庭が楽になればと思って、余計ですがお伝えしておきます。

なぜグレーゾーンの私が発達障害コミュニケーション指導者の資格を?

発達障害コミュニケーション指導者

私はグレーゾーンで間違いないです。自分でも自覚しており人づきあいなどはあからさまに苦手ですし、大勢の中で過ごすこともできれば避けたいです。

グレーゾーンっていう意味をご存知ですか?

私もハッキリと分からなかったので、この講義の合間に定義について伺ってみました。

グレーゾーンというのは「発達障害」です。

ただ特徴が大きく現れていないだけで発達障害なんです。私は普通の環境の中で過ごしてきましたが、本当は療育のレールに乗って過ごした方がよっぽど楽だったんだと思っています。

 

医師がグレーゾーンという判断をするのは、総合的な判断によるものだそうです。

特性が顕著に出ていないこともありますが、それに生活の面や勉強の面のことを考えてグレーゾーンという診断結果を出すらしいです。

しかし私自身は、とても生きにくさを感じていました。特性が顕著に出ていなくても発達障害には違いないので、どうしても様々な場面で苦しいことが多く辛い思いをする事もたくさんありました。

 

しかしまだその頃は、療育というものが確立されていなかったんです。

そして今は療育もしっかりと確立されているので、できることなら療育のレールに乗った方が子供は楽に生きることができます。そのレールに乗れますよ、という意思の判断ともいえるのがグレーゾーンです。

私は今でもそっちの道で、この自分の嫌なところを治したいと思っています。

 

障害者手帳がもらえるようなハッキリとした診断結果であれば、不謹慎な表現になるかもしれませんがその子供にとっては「救われる」と思っています。

しかし今さらなことなのでどうしようもなく、こうして発達障害コミュニケーション指導者という資格があることを知ってチャレンジしようと思いました。少しでも自分のことが知りたい、という気持ちの現れです。

それと同時に同じ思いをして悩んでいる家庭や子供にとって、少しでも何か情報をお伝えすることができればという思いもあります。私の今まで育ってきた経験と同時に新しい情報を取り入れながら。

でも発達障害コミュニケーション指導者の講義というのは、私にとってかなり大きな影響があったと思います。今までの考えを180度変えるようなことがほとんどでした。

発達障害コミュニケーション指導者

「できることから少しずつ」

ということも習いましたので、同じ思いをして苦しんでいるみなさんと共に、小さな力を集めていつの日か「大きなうねり」となる日が来ることを願っています。

私も今まで「何でこんな性格なんだろう‥」と自分のことがイヤで仕方ありませんでしたが、療育のレールに乗って過ごすことができなかったからだと分かってスッキリした気がします。

性格などではなくて、発達障害だからなんです。

 

もしかするとグレーゾーンという呼び方があることで、辛い思いをしたのかもしれません。

いつの日も自分を責めることばかりで、大人になったら変わるんだろうか?なんて思っていても変わらず、精神的にもおかしくなって最悪のことを考え続けた2年間もありました。

あとは世の中が「競争」ではなく「助け合い」に変わっていけばいいと思います。

発達障害に対する療育はしっかりと確立されていることはわかりました。

次はグレーゾーンに対する世の中の変化だと感じています。

私は教育も社会も「競争」がある限り変わらないと思います。

 

 人気記事 

発達障害のある中学生にすすめたい支援専門家監修のタブレット学習

コメント

タイトルとURLをコピーしました