発達障害の中学生を持つ家庭からの、生の声をお伝えしていきます。
このサイトへいただいたお便りですので、勉強方法などに真正面から向き合っていらっしゃることがわかります。
みなさん悩みながら、苦労して毎日を過ごされています。
少しでも経験を共有できれば、もっともっと世の中が明るくなっていくと思っています。
発達障害だと知ったのが中学生だった我が家の経験

我が家の中学生の息子が発達障害だと診断されたのはつい最近でした。
特に多動はなかったのですが、小学校の頃からよくものを無くす、学校に忘れてくる、宿題があることも忘れて、宿題未提出で先生に怒られる。。。などが日常茶飯事でした。
元気だけは人一倍あった
もちろん勉強もとても苦手で、小学校の勉強ですでにつまづきぎみでした。
ただ、毎日元気に学校へ通う息子をみて、「勉強が嫌いなんだな」とは思ったものの、特に気にしてはいませんでした。
その後そのまま近所の公立中学校に進学。そこでも小学校からの友達と一緒に毎日楽しそうに学校へ通っていました。
小学校と違い、中学生になると自主性が求められます。もちろん、連絡帳のようなものもありませんでした。
毎日、息子に「学校の宿題は?」と聞きますが、
かえってくるのは「ないー」の一言。
たまに宿題らしきものをやっているのを見かけましたが、それでも、子供が「宿題がない」というときは、中学生なのに宿題少ないな。。。とは思いましたが、その言葉を信じて特にチェックもしていませんでした。
中学1年生の中間、期末テストの結果をみてびっくり。100点満点のテストで、20点や30点の教科がほとんどでした。
さらに追い打ちをかけたのが、三者面談の時に先生に言われた
「息子さんは宿題を一切提出していません」
という言葉でした。
宿題がない、という言葉を信じていたのに。。。先生の前であることを忘れて、息子をきつく叱ってしまったのを覚えています。
毎日宿題のことで母親に怒られ、学校では先生にも怒られる。
でも、息子に聞いても「宿題はない」とのこと。
そして子供も、「ない」というと怒られると思うようになったのか、いつしか「宿題は?」ときくと「やったし、提出したよ」とウソをつくようになってしまったのです。
何かがおかしい。もしかしたら子供にとって、宿題は本当に「ない」のではないかと考え、念のため子供の発達障害の検査をしてみることにしました。
結果、「多動はないけれど、発達障害(ADHD)で、知能指数もグレーゾーン」という診断でした。
その結果を聞いたとき、ショックというよりは、「ああ、やっぱり。」という感じが強かったです。
息子が悪いのではない。これは発達障害だったんだ。
そう思ったとき、今まで強く叱っていた自分を深く反省し、息子がこれから学校生活を送るうえでどうしていけばよいかを真剣に考えるようになりました。
発達障害な上に、知能も高くはありません。むしろ、普通学級で生活できるギリギリのところです。
普通の子と同じような勉強方法だと確実についていけない、そう思った私は息子を個別指導の塾に入れることにしました。
塾をやってみて分かったこと
中学生ともなると、親が勉強を教えてもなかなか素直に聞いてもくれず、ましてや自分にあった勉強方法をみつけなさい、と言ったところで、困り果てるのはわかりきったことでした。
息子も、さすがに今のままの成績ではまずい、何とかしたい、という思いはあるものの、自分ではどうしたらよいのか全くわからない状態でした。
幸い、息子が通っている個別指導の塾の先生が発達障害にも詳しい方で、息子にあった勉強方法を親身になって考えてくれました。
何度も先生と話しあった結果、息子には5教科まんべんなく勉強していくのは難しい、という結論に達しました。
中学生のテストとなると、主要5教科に加え、さらに実技教科が加わって9教科になります。
中間テストはまだ5教科だから良いとしても、期末テストになると一気に4教科増えて9教科を勉強しなければなりません。
発達障害の息子にとって、すべての教科をまんべんなく勉強するというのは困難を極めました。
その結果、
「とりあえず高校進学の際に必要な、3教科を重点的に勉強をしていく」
という勉強方法に落ち着きました。
高校進学には、内申点が必要となりますが、私立高校ですと英語・国語・数学という3教科の内申点で推薦が受けられる高校もあったりします。
ただでさえ勉強が苦手な息子に9教科も勉強をさせるのは無理だと考え、とりあえず英語と国語・数学は学校で平均点を目指そう、ということにしました。
テスト期間の勉強方法としては、難しい文章題などはさておき、国語のテストなら漢字の問題は全部書けるようにする、数学なら、計算部分だけは点数を取れるようにする、といった小さな目標を毎回たてて、勉強するようにしました。
発達障害の中学生と向き合ってきた手さぐりの勉強方法まとめ
今までは頭ごなしに「勉強をしなさい」と言われ、息子もどうしてよいかわからなかったようです。
毎回小さな目標をたて、それを達成することで、自分にもできるんだ、という自信につながっているようです。
これからもこの、小さな目標をたてる勉強方法で、できることを増やしていければと思っています。
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