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【お便り】発達障害の中学生が宿題をするときの3つの問題点と改善策

今回のお便りは、発達障害の中学生をお育てになった主婦の方より「宿題をするときの問題点と改善策」ということで貴重なお話を伺うことが出来ました。

発達障害の子どもが中学生になってくると、いつもの宿題といっても何かと問題が出てくるもの。私もグレーゾーンで育ったのでよくわかります。

ぜひ毎日の暮らしの中にこの方の経験を取り入れてみてください。

発達障害の中学生が宿題をするときのポイント①クールダウン

発達障害 中学生 宿題

発達障害の中学生に宿題をさせる時は、まず「宿題に取り組める環境を整える事」に重点を置いていました。

発達障害の診断を受けたうちの子(中学生)は、自分の興味のない事(宿題)に対して集中力がほとんどなく注意散漫だったため、宿題以外の物(特にゲームやTV、スマホ等のメディア)が目につくとすぐに手を止めてそっちに集中してしまっていました。

そして途中で止めさせると、癇癪を起していました。

 

また、弟や妹の遊んでいる姿や声にも反応し、すぐに集中が途切れてしまっていました。

そのため宿題に取り組ませる時は長男の部屋で弟や妹の入室を制限し、机の上は筆記用具と宿題以外の物を置かず集中できるようにしました。

聴覚過敏もあるので、家の外から聞こえる音にも反応してしまい、なかなか集中できない時はイヤーマフを使いました。

 

メディア制限後は比較的、宿題に集中するようになりました。

しかし教科によっては集中が続かず、部屋の中の掲示物(ポスターやお手紙)などを凝視し動きが止まっていました。

また宿題の量により、癇癪(ワーッと大きな声を出す、爪を噛む、鉛筆を齧る、泣く)が酷かったため、適度にクールダウンを挟みながら取り組ませていました。
(2問解いたら1分ボーっとする時間を取る、アイスやジュースなどを飲ませるなど)

また余り調子のよくない時は、長男の好きな話題(ゲーム)などに当てはめて問題をわかりやすく解説し、楽しみながら取り組ませていました。

 

参考:発達障害の子供におすすめ「クールダウングッズ」ベスト15選

発達障害の子供におすすめ「クールダウングッズ」ベスト15選
グレーゾーンの経験をいかして「発達障害の子供におすすめクールダウングッズ」についてベスト15選にまとめました。勉強中など集中力が必要な時にエキサイトしてしまう場合も多くクールダウン方法を覚えておくと安心。とくにクールダウンにおすすめのグッズを厳選して紹介します。

発達障害の中学生が宿題をするときのポイント②聴覚に訴えかける方法

発達障害 中学生 宿題

中学生になった発達障害の子供が宿題をする時は、私はいつも横に寄り添って一緒に宿題に取り組んでいました。

うちの子は発達障害の特性が強く、

大事な部分を自分で読み取ることがとても苦手。

教科によっては教科書からうまく正解を見つける事ができず、泣き叫んだり、途中で投げ出したり、暴言を吐くことが多々ありました。

そのため、何度も子どもと一緒に教科書を音読しました。
(太字のところは、特に何度も読ませました)

 

その後、宿題プリントの問題を一緒に音読し、問題文を細かく区切り、少しずつ質問の意味を理解させました。聴覚過敏で聴覚優位のうちの子には、この「聴覚に訴えかけ内容を理解させるやり方」がとても合っていたようです。

中学生になると内容も難しくなり音読するのは一苦労でしたが、ひたすら書き写すだけの時よりはとても効果がありました。

 

また暗記をしないといけない教科などは、好きなボカロ曲に化学式や歴史の年号やその他の公式などを当てはめたり、好きなゲームやアニメなどに内容をこじつけオリジナルストーリーを作ったりしながら、子供と一緒に楽しみながら取り組んでいました。

子ども自身も興味を持って取り組んでいたので、長期記憶として残っていてテスト勉強の時も役立ちました。

普通の授業の説明だけではなかなか内容が理解できていなかったので、宿題をさせつつ予習・復習も兼ねて毎日どの教科も音読は欠かせませんでした。

<参考>
発達障害 中学生 宿題
発達障害(聴覚過敏)の中学生を助けてくれるお役立ち教材3選

発達障害の中学生が宿題をするときのポイント③

発達障害 中学生 宿題

発達障害の中学生が宿題をする時にとても苦労したのは、漢字の書き取りでした。

中学生になると必須習得の漢字も難しくなり、画数が多く軽度の学習障害のある我が子はとても苦労していました。

書き取りの宿題は毎日あり、発達障害だからと言って宿題の量を減らしてもらえる事もなかったので、とても苦労して取り組んでいました。

 

画数が多く複雑な漢字は、私が、B5くらいの大きさの紙に拡大して書き写し、それを1画ずつ書き写していかせました。

クラスの子が使っているノートよりも1マスが大きい物に色を塗り(カラーマス)同時に声に出して、耳からも文字を入れて行くやり方で覚えさせました。
(「熱」という漢字は、つち ちょんちょん つち まる てんてんてんてん)

視力は普通ですが見え方が私たちとは違い、文字の認識が独特なので書き順は特に重視していませんでした。最終的に書き上げた漢字と読みがあっていれば良い事にし、難しい漢字を覚えさせていきました。

 

耳から覚えさせる方法を試し始めてからは苦手意識が軽減し、ゲーム感覚で書き取りに取り組むようになりました。

最初は、大きめのマスでの書き取りしかできませんでしたが、徐々に小さなマスに書き取りができるようになりました。

最終的には、他のクラスメイトと同じ小さなマスの漢字ノートに書き取りができるようになり、本人の自信にも繋がり勉強に対する意欲も高まったように思います。

<参考>
発達障害 中学生 宿題
発達障害の子供に勉強を教えるときのちょっとした3つの工夫

発達障害の中学生が宿題をするときのポイントまとめ

発達障害 中学生 宿題

発達障害の中学生が宿題に取り組むことは、とても大変な事です。

子供の自主性に任せる事も大切だと思いますが、本人の特性に合わせ、叱りながらではなく、親も一緒に楽しみながら取り組む事が大切なのではないかと思いました。

完璧を求めず、目標を少し低めに設定し「これくらいできてたら大丈夫!」の基準を決める事をお勧めします。

親がゆったり構え、うまく子供を先導できるような環境作りが大切です。

 

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